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写真(上)シカゴ市内(中)ロックバンドAugie March(下)作家Saul Bellow
ソール・ベロー「オーギー・マーチの冒険The Adventures of Augie March」1953
作品は「ぼくはシカゴ生まれのアメリカ人」という有名な一節で始まる。
ユダヤ移民街に成長した主人公は食い入るように周囲を見つめ記録して
いくが、自らも人生のさまざまな場面に巻き込まれていく。
ユダヤ移民街の描写、奇人のスケッチ、人生への形而上的思索などベロー
的特質に満ちた作者の自伝的色彩が濃い作品と云われている。
またイディッシュ語やシカゴ訛りの俗語をふんだんに取り入れた饒舌体は
後のアメリカ作家たちに大きな影響を及ぼした。
小説はすべてが未完のまま、人生の途上にあるオーギーの陽気な笑いで
終わる。
Saul Bellow(1915-2005)
カナダのモントリオール生まれ。両親はロシアからのユダヤ系移民。
9歳の時、家族と共にシカゴへ移住。シカゴ大学に入学、その後
ノースウェスタン大学へ転校し、文化人類学と社会学を専攻。
29歳の時、最初の小説「宙ぶらりんの男」を発表。
現代アメリカを代表する作家で1976年にノーベル文学賞受賞。
Augie March - When I Am Old (official)